「もう一度第一線で働きたい!」主婦のためのインターンシップがある?
もう一度以前のように働きたい、と望む女性に朗報です。働く意欲のある女性に是非試していただきたい「主婦インターンシップ」という制度、あなたはご存知でしょうか?
「主婦インターンシップ」は正式名称を「中小企業新戦力発掘プロジェクト」といいます。女性の活躍や雇用機会の増加が様々なところで謳われるようになってはいるものの、なかなか実感できる機会は少ないものです。しかし、主婦インターンシップはまさに雇用機会の増加に焦点が当てられた制度なのです。
結婚や出産、育児などで一度現場を離れた女性にとって、最も大きな心配はやはりブランクです。以前は第一線で働いていたのに、何年も経って戻るのは勇気がいりますよね。
そんなブランクを持つ女性に対して、中小企業庁が打ち出したのが主婦インターンシップ。この制度を使えば今抱えている不安を事前に払拭しておくことができます。中小企業庁による主婦インターンシップの定義は以下の通りです。
中小企業・小規模事業者が優秀な人材を確保することができるよう、育児等で一度退職し、再就職を希望する者や大学院修了後、就職していない者(新戦力)に中小企業・小規模事業者の生産現場等に触れる機会を付与し、職場経験のブランクを埋めるため等の職場実習(いわゆるインターンシップ)等を実施する
インターンシップといえば大学生の就職活動でよく聞きますが、主婦インターンシップも似たようなイメージを持っていればいいと思います。実際に職場に赴いて仕事を体験し、今の自分と現場のスキルの差を知ったり、会社の空気を感じることを目的としています。
実績についても、2013年のデータではありますが参加者の約1/3の方が実習先に就職を決められているんですね。やはり実際に職場で体験してみることで自信もつくでしょうし、マッチした環境に出会う機会が増える意味では非常に魅力のある制度です。
- 2013年度
- 参加者:3252人
- 就職実現者:1339人(実習先:1092人)
「主婦インターンシップ」はここがすごい!3つのメリットとは?
さて、ここまで主婦インターンシップが実績を出している理由は3つあります。これらは主婦インターンシップを選ぶメリットでもあるんです。
一つ目が「時短労働」が選択できることです。主婦が現場に戻ろうとしたとき、大きなネックになるのはなんといっても勤務時間ではないでしょうか。子どもを保育園や幼稚園に預けてからでないと出勤できないとなれば朝からの勤務は難しくなります。小学校、中学校、高校でもやはり朝からは無理な方がほとんどでしょう。
もし子どもがいなくても、夫が帰って来るまでには家事や食事の準備を全て終わらせておきたい方もいるはずです。こうした生活スタイルからフルタイム勤務ではなくパートタイムを選んでいる方も多いのではないでしょうか。
ですが、主婦インターンシップなら勤務時間の都合で悩む必要がありません。実習期間は最短2週間・最長3ヶ月から選ぶことができる上、実習の日数についても月12日間から開始できます。週3日~週5日、都合に合った働き方を選ぶことができるのは助かりますね。しかも、1日の実習時間も最短4時間とパートタイム程度でもOKとなっています。これならお昼に出勤して夕方には家に帰っていることも可能になります。
そして、二つ目が「技能習得助成金」です。2016年は就職活動中の学生のうち、6割以上がインターンシップに参加したそうです。ですが、ある就活サイトでインターンシップの募集を出している企業5500社のうち、「有給」は約250社。実に5%ほどの企業しか報酬や給与は出していないのです。
もちろんインターンシップの形式が体験型なのか実践型なのかという違いもあるのでしょうが、このあたりから「インターンシップに報酬は発生しない」イメージが定着している気がしますね。ですが「主婦インターンシップ」は働きに行くことになるので、実習時には勤務時間に応じて日給で5000円~7000円の報酬が助成金として支払われます。働いた分だけ報酬が得られるのならモチベーションにもつながりますし、交通費などをまかなうこともできるので嬉しいですね。
さらに、三つ目のメリットにはコーディネート機関によるサポートが挙げられます。実習に行く前はどうしても不安な思いが拭いきれないと思いますが、主婦インターンシップなら実習前に研修が受けられるので心強いです。また、キャリアカウンセラーからのサポートを受けることも可能です。
「主婦インターンシップ」の注意点は?
これだけ充実した環境でもう一度働き始めるきっかけを得ることができる主婦インターンシップですが、誰でも気軽に参加できるわけではありません。参加するには以下の条件に当てはまっていなければならないため、応募時は注意してください。
- ①結婚・出産・育児や介護、夫の転勤などにより退職経験があり、現在再就職を希望している
- ②「主婦インターンシップ」に申し込んだとき、パートやアルバイトを除いて離職中である
- ③パートやアルバイトも含め、「同一企業で1年以上の就業経験」がある
こうした様々な就職支援は徐々にではありますが充実してきているように思います。積み上げてきたキャリアに絶対の自信があれば転職サイトで自分からどんどん動く方もいるでしょうし、アドバイスやサポート、あるいは非公開求人を求めて転職エージェントに登録する方もいます。
「主婦インターンシップ」もこうした転職支援のひとつとして、自分が使いやすいもので転職活動を進めていきましょう。
